仰げば尊し


先輩が卒業してしまった。

卒業式の3日前にようやく追いコンがあった。ちなみにここでいう追いコンとは「追い出しコンパ」ではなく「追い出しコンサート」である。もちろん打ち上げはあるけれど。
どのバンドも最高すぎて、愛に溢れていた。最後本当に泣きそうだった。
打ち上げも全部終わって「ああもう先輩たちとバンド組めないんだな」と只々思った。
その場で次の部長がわたしであるという発表があったのだけれど、まだ自分たちが幹部代になるという実感もあまりなかった。
しかし卒業式の日、お花を用意したりお菓子を買ったり送別会を進行したり一本締めの音頭を取ったりしているうちに「ああわたしは部長なんだ」とひしひしと感じて
重く考えすぎなのかもしれないけれど。
でもまだ「4月からあの人たちがいない」という実感には至れていない。

すごく居心地のいいサークルだと思っている。
いつでも迎えてくれる人がいる感じ。ゆるすぎてたまに「もうちょっとちゃんとしてくれ〜」と思うこともあるけれど。音楽をやるのは楽しい。いつだって発見がある。世界が広がる。けれどもいつまでも迎えてもらう側ではいけない。私たちが迎える側にならなくては。

春からのことは少し恐ろしいけれど、大いに楽しみである。ワクワクしている。